
Sanae
@sanaemizushima
2025年12月17日
誘拐された西欧、あるいは中欧の悲劇
ミラン・クンデラ,
阿部賢一
読み終わった
わたしの周りにはチェコ語を勉強している人が数人いる。大都市ではなく中規模の街にも関わらず、チェコ語の日曜クラスがある。
学ぶきっかけはアニメーション、イラスト(クルテク人気!)、ビールなどチェコの文化がほとんどのよう。
チェコの作家、カフカはドイツ語で本を書き、ハンガリーの作曲家リストはドイツ語で生業を立ててきた人だ。チェコの国民的作曲家、スメタナもドイツ語を話し、チェコ語はあまり得意ではなかったと読んだことがある。
歴史が動くたび国境が変わり、大国ドイツやハプスブルクの影響を多分にうけてきた中欧。
冷戦が始まってからは東の大国ロシアからの影響を否が応でも受けることになる。
「小民族とは、いついかなる時にも存在が脅かされ、消失してしまいかねない存在であり、そのことを自覚している民族である。」(p77)
民族とその言語が欧州に、世界に、どのような文化貢献ができるだろうかという問題提起、そして自分たちのアイデンティティを文化で示していこうとクンデラが声をあげた結果、わたし個人の周りを見る限りでは、成功しているように思える。
チェコ語のスピーチコンテストに参加した知人。格がとても多くて覚えるのは大変だと言っていた。それでもチェコ文化に触れたいからと学んでいる。
今わたしの身の回りで起きていることの理由のひとつはクンデラの影響も多大にある!と実感した本だった。






