
いるかれもん
@reads-dolphin
2025年12月17日
読み終わった
学び!
この本もしばらく積んでいた気がする。(奥付けを見たら2023年の第一刷だった。)著者の飯田さんのXは最近見ていたので、第1章にも書かれているような統計上若者読書離れが起きてるとはいえないことは把握していた。しかし、実際この本読んでみると、むしろサブタイトルに書かれている「中高生はどのくらい、どんな本を読んでいるのか」という分析の方が主題であるように感じた。学校読書調査の結果を元に著者が中高生に人気の本を実際に読んでその特徴を整理している。紙幅の大部分がその分析に割かれている。分析の結果、中高生の読書には大きく3つのニーズがあり、それを効率的に満たすための4つの型があると整理している。その上で、実際の若者のニーズを捉えて読書推進をすべきであると結論づけている。これはシンプルで、容易に想像できる結論に思えるかもしれない。しかし、図書館の児童書の選書では刊行から時間が経過し、評価の確定した良書を購入することが常識となっており、大人が子どもに読ませたい本を提供することが定着している。本書では、大人が若者で読んでほしい本、そして、大人が想像する若者の好きそうな本が実際の若者のニーズとは乖離していることを示し、良書主義の児童サービスの限界を示していると感じた。そして、繰り返しとなるが、今若者が実際に読んでいる本について徹底的に分析し解説している。つまり、この本そのものが中高生に対する読書推進を行う上で具体的で有効な情報を豊富に提供している。中高生の読書活動に携わる人は絶対に読むべき本であると感じた。
また、ここに書かれている今の中高生が読んでいる本の分析を読んでいると、自分自身の悩みや葛藤、不安が読んでいる本に現れていることがわかる。中高生に必要とされている本があるのだと感じた。中高生が必要としている本を提供することは、十分意味のあることであると改めて感じた。

