よろこびイサンディ "そろそろ論語" 2025年12月20日

そろそろ論語
そろそろ論語
浅田すぐる
ビジネス書の書き手として、名を馳せていた著者だったが、その地位に甘んじることを良しとしなかった。 新たな階段の一段目が本書だった。 活字中毒者を自認し、かなりの読書家である著者は本書の主たる題材である『論語』をティーンエイジャーの頃から読んでいた。 人文系の著作を出したいと望み、接点のあった編集者に頼み、企画が通って、本書が刊行された。 四半世紀ほど、繰り返し読み返していた『論語』ではあったが、東洋思想の王座とも言うべき『論語』を題材とすることに著者自身、多少なりとたじろいだ。 そんな経緯があったようだが、この5年くらい著者の著作をフォローしている評者としては、いつもの通り、圧巻の読み応えだったと評したい。 著者は章ごとの枠組みを熟慮し、全体としての構成をしっかりと組み立てて書いている。 終盤から読了までの話の盛り上がり方や読後感は、往時のビジネス書の際のそれを彷彿とさせるものだった。 ビジネス書で培ったノウハウが必ずや活きていた。 著者がそれを名誉と思うか思わぬか、分からないが、中村天風のような書き手になるのではないか、とそんなことを思った。
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