
夜凪 順
@yonagijun
2025年12月25日
あなたに犬がそばにいた夏
佐内正史,
岡野大嗣
かつて読んだ
腕時計にちょっとした小銭ケースを持ってふらりと出掛けるような、それくらい気楽に、そして感じたままに言葉を短歌として形作っていいのだと教えてくれた一冊でした。
そこに犬はいない。でも誰かの煌めく未来や、真正面から受け止めた現在、懐かしさと不安が一緒に住まうような温度や香りが確かに此処にあった。
立ち止まってひとりの私に、まるで思い出を分け与えてくれるみたいに。
犬とは、心にぴとりと寄り添ってくれるような存在であり、無償の愛のようなものなのかなと、思い浮かべて。
住んでるところは田舎故に、大阪に比べたら遮るものはなく見上げるものは空くらいで、都会の路地裏や道路下の無機質さに浪漫が詰まっているように感じたのです。
ひとりで読んでいたはずなのに、気付いたら隣に温もりがあるような、そんな優しい短歌たちです。
