タナカ "ババヤガの夜" 2025年12月20日

タナカ
タナカ
@tnk
2025年12月20日
ババヤガの夜
配信前だと表記ないからわかんなかったけど、甲斐田裕子さんナレーションじゃんー!!! と、朗読が最高なことは確定してたので、そのままほぼノンストップで聴きました🙌 痛快で面白かった〜! 海外で賞を獲っていたから難しめの作品なのか……? とダガー賞がなんなのかも知らなかった自分は勝手に構えていたけど、思っていたよりシンプルな構成で読みやすかった。 というか主人公の依子が、考えるよりも鍛え上げられた肉体ひとつで生きてきた若者だったので、彼女の感性で見える景色のシンプルさが読み心地にも反映されている感じ。読書レベル低い身には助かる……。暴力に魅せられてきた主人公なので、青年漫画好きにも刺さると思う。冒頭の乱闘から、血湧き肉躍るからまずは試読してみるのがオススメ。 以下ネタバレ多めで個人的に引っかかった箇所を長々と…✍️ ジェンダーや異性装が絡む話を読むと自分はいつもそうなんだけど、腑に落ちきらん感覚が残ってて、それは活字で読んで改めて考えたい(自分と向き合いたい)ところ……。 これは僕の想像力が足りてないところだとも思うけど、 自由な暴力を優先するために武道の道を選ばなかったレベルで暴力に魅せられており(ケンガンアシュラか?)、 頭で考えることを不得手と自覚しており、 世で女性的とされる要素に惹かれたりそういった気質を持つこともなかった依子が、 22歳まで男社会に属することなく現在は花屋の配達の仕事をしている……というところに、納得のいく想像補完ができずどうしても違和感だった。 ストリートファイトをあえて控えている様子もなかったし、170cm超え75kgの体格の女がこれまで、周囲(暴力界隈)で噂になることもなく野放しにされてるなんてことがある…??? それだけ依子は(本人に自覚はなくとも)アイデンティティがしっかりしていて(だとしたら羨ましすぎる)誰かや何かに靡くことがなく、今回初めて抗うことの厳しい暴力組織に見つかってしまった、ということなのかもしれないけど……。 あと、組織逃亡後の尚子が描写上は難なくパス度高く異性装をこなしているところも、そんなにサラッと書かないでよ〜〜!!!となった。いや、シスジェンダーの皆様にはどうでもよいよね、そうだね……。人物のデフォルメ・記号化が強い漫画やアニメならさほど気にすることはないのだけど、ここまで文字で暴力の描写とか丁寧に書かれていたから、そこはサラッとやるんすね……という気持ちが拭えず。 ティーンの頃ならまだしも中年迎えても性別パス度高いのって、性違和抱えてる人間からしたらかなり羨望を抱いてしまう点でもあるから、ホル注💉もなしにどうやってパスしてるのか教えて!!?って叫びたくなっちゃった(依子が認識してなかっただけで尚子は打っていたのかもしれないが……見た目はどうにか足し算でなんとかできても声は本当にパスのハードル高いし、かといって💉で一度声帯太くしちゃうと不可逆だから女性として振る舞う時に困るだろうとか、要らん心配をしてしまった)。朗読の声色も迷っただろうな〜。実際、異性装中の尚子は声低めに読まれていたし。 高校まで着るものも何もかも縛られて過ごしていたからこそ、身につけるものに関する感度がそれだけ高まっていて、そこに積み重ね(させられ)てきた教養がいかんなく発揮された……と好意的に捉えておくしかないか〜。 尚子目線のスピンオフ短編出してくれんか? 無理か〜…。 それから、朗読で読んだあとに見た人物の漢字表記を見て思ったけど、漢字の読みにも著者が何かしらのミスリードを誘う仕掛けが施されてる印象がある(尚子の読み方とか、正:マサ⇔ショウとか)ので、 物語の本筋でもないところでうだうだ書いちゃったけど、これは活字で再読必至だ〜!
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