ユメ "ふたりのロッテ" 2025年11月13日

ユメ
ユメ
@yumeticmode
2025年11月13日
ふたりのロッテ
ふたりのロッテ
エーリヒ・ケストナー,
池田香代子
岩波書店で開催された「ケストナーとわたしたち展」の会場で購入。子どもの頃以来の再読となったが、昔と変わらずワクワクする箇所もあれば、大人になった今だからこそ感じ入る箇所もあり、とても楽しい読書の時間をすごすことができた。 ある夏、林間学校で偶然出会ったルイーゼとロッテは、自分たちが離婚した両親にそうと知らされないまま別々に育てられた双子の姉妹であることに気付く。そこで二人が企てた「親に会いたいという強い気持ちと冒険へのあこがれに呼びさまされた、びっくりするような計画」は、子どもの方が親より一枚上手となる痛快さと同時に、彼女たちの切実な想いで満ちている。そこを安心して読めるのは、作者であるケストナーが一貫して、子どもたちには優しい眼差しを向け、子どもを守る責任のある大人たちには厳しい視線を注いでいるからだろう。 ルイーゼもロッテもとても健気だが、彼女たちに負けず劣らず健気なのが犬のぺペルだ。「犬は、ルイーゼがふたりになったことをうけいれた。まず、ちいさな女の子を好きになる能力を二倍にして、それをふたつにわけたのだ。だれでも、自力でなんとかしのいでいかなければならない」という表現が好きである。 てんやわんやののちに迎える大団円は、ルイーゼとロッテに拍手を送るほかない。子どもは時として大人よりも賢いということを、ケストナーはよく知っている。
ふたりのロッテ
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