
紬
@tsumugu
2025年12月21日
夜と霧
ヴィクトル・エミール・フランクル,
ヴィクトール・E・フランクル,
池田香代子
読み終わった
audible
みんなと一緒なら安心、という思い込みも、人間そんな残酷なことはできないはずだという楽観性も、どんな因果関係や論理も、全く成立しない狂気の世界。いつ、どの選択が死につながるか、一寸先も見えない極限の世界。いつ終わるとも知らない飢え、寒さ、痛みに覆われた絶望的な世界。
それを、人間が人為的に作ったという事実が、ひたすら恐ろしい。そして、その中を、自分を保ちつつ奇跡的に生き延び、当時の心理をここまで俯瞰して論じられるとは、どれだけの強さだろう。
想像し心をつかっていたら、正気を保てなくなるほどの凄惨さに覆われた中、生き延びるために必要なこと…
自分は未来に成すことがある、果たすべき役割があるという思いが、生きることにつながる。というのは、現代にもつながる真理だと思う。自分には価値があるという感覚は、生きていくのに不可欠だ。
正直、読んでいるだけで、心が麻痺して感じられなくなっていく感覚があった。現実のことなんだと心で受け止めきれなかった、不全感が残る。とはいえ、今はまだ読み返す気持ちにはなれない。いつかまた、再読したい。

