
夜凪 順
@yonagijun
2025年12月24日
ストロベリーナイト
誉田哲也
かつて読んだ
私がミステリーやサスペンス系の作品を好むようになった、きっかけの一冊。
──警視庁捜査一課の警部補・姫川玲子シリーズ。
竹内結子さんをはじめ、西島秀俊さんや小出恵介さんなどの名だたる俳優陣がドラマや映画に出演していたので、当時ご覧になっていた方はもちろん、タイトルだけでも知っているという方もいるのではないだろうか。
事の始まりは、溜め池近くの植え込みからビニールシートに包まれた男の惨殺死体が発見されたことだった。捜査の中で単独の殺人事件で終わらないことに気づく姫川、謎の言葉「ストロベリーナイト」が意味するもの、辿り着いた先に待つ答えは衝撃的な事実で……。
その答えに至るまで、くせ者揃いの刑事たちとの悪戦苦闘や今なお姫川を苦しめる過去の記憶、そのことで心配がゆえにギクシャクする母との関係性、容疑者側の気持ちが理解できてしまう姫川の心理描写などは、胃に鉛を飲み込んでしまったかと思うほど重く沈む。
そして、警察小説といえば現場の描写があることが特徴的ではないだろうか。
そのグロテスクさは、嫌でも脳裏に光景を鮮明に描かせるほどであり、しかしページの端を摘む指は離せないほど没頭していた思い出がある。耐性がない人に対しては気軽に勧められる作品ではないが、シリーズ第二弾となる「ソウルケイジ」などの泣けてしまう作品もあるため、興味のある方は是非に、という気持ちである。