あおたむ "カフネ" 2025年12月24日

あおたむ
あおたむ
@aooimmo
2025年12月24日
カフネ
カフネ
阿部暁子
【感想 ネタバレ】 物語もそんなに複雑じゃなく、ずっと綺麗で整頓されていて、本屋大賞受賞するのも頷ける作品だった。 せつなと薫子がだんだん仲良くなっていって、せつなが少しバカにしてみたいな2人のやりとりがすごく好きだったし、春彦はきっとこの2人が仲良くなってくれることを願ってたんだろうなと思った。そんな風に思う春彦がすごく優しい人だということが分かる。 「自分の命をどう使うか自分で決めていいのよ」と言われてから死んだので、最初はそれで自殺を、自分で自分の命を終わらせることを選んだのかと思ってたけど、そうではなかったのが本当に良かった。 出てくる登場人物がみんな優しくて、思いやりがあって、良い人で、引っかかることなく読めた。 薫子が春彦を思い出したり、生前の春彦に触れる時の表現がやけに鮮明で、その度に胸がいっぱいになった。特に、トキさんが薫子に動画を見せている時、「一瞬たりとも逃したくない」というのがよく伝わってきた。 遺産の話から始まって、こんなにも心があったかくなる話になるとは思わなかった。 ただ、多様性の話とか色々な家族の話がすごくリアルだったから、とても現代的で、今の大衆向けの話だなとは思った。 「汝、星のごとく」のような。 本屋大賞を受賞したのも納得だけど、なんというか、すごく悪い言い方をすると大衆に媚びているというか、そんな感じが少しだけした。少し前の時代に出ていたら、また違った評価なんだろうな。
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