
あむ
@Petrichor
2025年12月24日
透明な夜の香り
千早茜
読み終わった
ハーブの香りのようにすっと脳に染み込む文章で読みやすく、久々にスピーディーに読了。こういう唯一無二の出会いの物語は無性にその出会いを羨んでしまうから困る。この本に出会った時点でそれも「唯一無二」ではあるのだけれど。
以下ネタバレ含みます
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執着と愛着の違い
一香はラスト、もう一度洋館で働くことを選ばなかった
それはきっと朔にとって予想していた選択ではなかったけれど、朔はそれを喜んだ
「相手が変化しても、自分の思い通りの選択をしなくても、それでも相手のそばにいたいと思うこと」
それが愛着なのだとしたら、
いままで相手の望む通りに全てを合わせて、相手の望む形に変化することでしか繋がりを形成できなかった私は、未だ「愛着」で他人と繋がったことがないのだろうなと思った。
何かに従うのは楽だ。
従った上で自分の存在意義を認めてもらえるのなら、私はいくらでも従いたい。
不誠実な人間といつ終わるかわからない関係を築くくらいなら、誠実な獣に支配されたい。
結末を読んでもそう思ってしまう私のことも、朔さんの香りなら解放できるのだろうか。


