
ヒナタ
@hinata625141
2025年12月20日
わたしが初めて買った韓国の小説はハン・ガンの『菜食主義者』だった。〈新しい韓国の文学〉と名付けられた、やわらかくて白い表紙のシリーズの一冊目をどういう経緯で買ったのか、自分でもよく覚えていない。だけどすぐに読まず積んだまま、2016年のハン・ガンのブッカー賞受賞のニュースを聞いて慌てて読んだのを覚えている。その『菜食主義者』こそこの本の著者・金承福さんのつくった出版社クオンが一番初めに出した本だった。
クオンの本ではないけど同じ2016年、日本では『82年生まれ、キム・ジヨン』(斎藤真理子さんの訳)が出て日本でも女性の間で大きな共感を呼んだ。
それからもうすぐ10年になる。どれだけたくさんの韓国の小説を読んできただろう。二つの国の文学と文学者たちを結んでくれた金さんたちの情熱あってのことだなぁとしみじみ感謝したくなった。
神保町にあるクオンの本屋チェッコリ、実はまだ行ったことないので来年はぜひ行ってみたい。
〈一九七〇年に光州で生まれ八歳まで暮らしたハン・ガンは、「何があっても人間であり続けるということは何なのだろうか」と自問自答しながら小説を書いてきたと、ノーベル文学賞受賞記念講演で語った。
これは私自身もずっと前から自分自身に投げかけてきた問いでもある。人間であり続けるとは何だろうか。ただ人間であり続けるのではなく、「何があっても」という切実な前提がついた質問。人間であり続けるということは、結局、その問いかけ一つを手放さないことなのかもしれない。〉

