めのうのめ "第七問" 2025年12月28日

めのうのめ
めのうのめ
@agete
2025年12月28日
第七問
第七問
リチャード・フラナガン,
渡辺佐智江
その日の広島に残されているものは、問いだけである。……近年わたしたちは、生命はどこまでも測定可能だという考えに、……言い変えれば、あらゆることには数値化できる答えがあるという考えにとらわれるようになった。 だが、あの青い朝に散った無数の知られざる死者の魂は捉えられず、計測を拒み、メトリクスを嘲笑う。それら死者の魂は数字の外に在る。チェーホフは、答えを提示するのではなく必要な問いを投げかけるのが文学の役割であるということを信条としていた。チェーホフ最初期の短篇の一つに、学童に出す暗算の問題のパロディがあり、そのなかの第七問が好例であるーー
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