第七問
31件の記録
なかちきか@susie_may41412025年10月31日読み終わった今年のベストはこれだ、すごい読書体験だった。 記憶を継承すること、誰かが書いて、誰かが読むことの力。でもどちらもが、たやすく殺す側にも殺される側にもなる。 海に流れ込む川。著者の生命を奪いそうにすらなった川。 その水は呉明益が描く海や山にも繋がっている気がして、本も繋がるし記憶も繋がる。そこに希望は、ある気がするけど、あまりにかそけい。
かもめ通信@kamome2025年10月23日読み終わったいくら考えても「正解」を導き出すことが出来ない問い。作家はその作品の中で、登場人物たちに、読者に、そしておそらくは自分自身にも問いかけ続ける。 あなたか、わたしか、戦争で捕虜になり強制労働に従事していた者か、核兵器開発に携わった者たちか、広島の住民か、それとも…。 読み通すまで時間を要する本だった。最後のページをめくってもなお、読み終えることができたという気がしない「余韻」が残る本だった。とにかくすごい本だった。

なかちきか@susie_may41412025年10月18日読んでる読み終わった@ くまざわ書店 田園調布店朝日新聞の書評はぴんと来なかったのですが、書店で実物を手に取ったら読みたくなって購入。面白い。どこへ連れて行かれるのかさっぱりわからない。書かれていることは重い。なのにわくわく。 章の終わりに時おり置かれる「そういうものだ」が、カート・ヴォネガットを思い出させる。訳文がリズム良くて読んでいて心地よい。

mikechatoran@mikechatoran2025年9月16日読み終わった海外文学H.G.ウェルズ『解放された世界』、レオ・シラードの原爆をめぐる活動、原爆投下、日本軍の捕虜となり泰緬鉄道、海底炭鉱で働かされた父の帰還、著者自身の誕生を「連鎖反応」ととらえた縦糸に、故郷タスマニアの歴史と自らの来し方を横糸に織りなす小説、ノンフィクションのジャンル分け不能な作品。過去と現在、死者と生者、赦し.....たくさんのことについての問いかけがあふれている。圧倒的な読み応えだった。タイトルはチェーホフの七番目の問い「一八八一年六月一七日水曜日、ある列車が、A駅を午前三時に出発してB駅に午後十一時に到着する予定でしたが、出発直前になって、午後七時までにB駅に到着せよとの指示がありました。より長く愛するのはだれでしょう、男でしょうか、それとも女でしょうか」から




彼らは読みつづけた@findareading2025年9月7日読み終わった*読書で見つけた「読書(する人)」* 《Mの第一作には、わたしが今も変わらず好きな詩が数篇ある。だがその本のページ番号の振り方は謎で、一六三ページで始まり、一九二ページで終わっている。もっと長い失われた作品の結びであるかのようだ。あるいはそのこと自体が詩なのかもしれない。断片のなかに、わたしたちは自分を見つける。 その本のタイトルは『記憶のたくらみ』という。》 — リチャード・フラナガン著/渡辺佐智江訳『第七問』(2025年9月、白水社)

























