橘海月 "骨を彩る" 2024年10月31日

橘海月
橘海月
@amaretto319
2024年10月31日
骨を彩る
骨を彩る
彩瀬まる
妻を亡くした夫と、母を亡くした娘。そして彼らの周囲の人達を描いた五つの物語。読み終えた後に表紙を見返すと、ハラハラ散る銀杏がとてつもなく尊く美しく思えてくる。綾瀬まるはどうしようもない苦しさと、同時に優しさを描くのが上手い。苦しいけどそれだけではない暖かさ。 特に小春の「やわらかい骨」が印象に残った。父視点の「指のたより」はホラー並に怖かったのに、小春の物語は、苦しいながらも明らかに希望があって全然印象が違った。銀杏が降る並木道も、歪な思いを抱えた友人も、真っ直ぐさが眩しく苦しい彼氏も、全部がかけがえのない大切なものだと思えた。傷つけてしまうそれすらも、全て。
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