ユメ "アルバトロスは羽ばたかない" 2025年12月13日

ユメ
ユメ
@yumeticmode
2025年12月13日
アルバトロスは羽ばたかない
こちらも『わたしがいなくなった世界に』を読むのに備えて再読。 自分がつけている読書記録を遡ったら、初めて読んだのは七年前のことだったが、物語の終盤に明かされるひとつの大きな真実については鮮烈に記憶に残っていたので、いかにしてその結末が導かれたのかをじっくりと堪能しながら読んだ。初読のときには全く気付かなかった些細な違和感が随所にきちんと散りばめられていることを見出せ、改めて七河迦南さんの巧さに唸る。巻末の解説にある「真相を知った時点で本書を最初から再読してみると、この仕掛けを成立させるために著者が会話や心理描写の隅々にまで気を配りつつ、途方もなく難度の高い綱渡りを続けていたことが明らかになり、二度目の驚きを感じる筈だ」という一文に深く納得した。 そして、児童福祉司の海王さんが引用するエンデの「『希望』というものはもともと、『物事がそうだから』持つ、というものではなく、『そうであるにもかかわらず』持つものだ」という言葉が、この結末だからこそいっそう胸に響く。
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