Rye
@Rye_612
2024年1月15日
マチネの終わりに
平野啓一郎
これまで読んできた作品の中でも最も美しい文体だったと思う。2人の別れがあまりにも切なくこれを読んだ後では邦画によくある恋愛映画を見ることができないだろう。音楽にジャーナリズムに映画、紛争、様々なものがテーマにされていて、作者の取材力には頭が上がらない。今の自分の教養では十分に楽しみきれたとは言えないので、また歳を重ねてから読み直したい。2人の心情はもちろん、早苗は最も人間らしいというか、自分の気持ちに正直だなと思う。一方で、最後は牧野に全てを白状してしまうあたりが彼女らしくはあるが、身勝手すぎるとも思った。