橘海月 "この夏の星を見る" 2025年7月12日

橘海月
橘海月
@amaretto319
2025年7月12日
この夏の星を見る
買ってから、これは絶対に一日で読み切ろうと決めていた一冊。2020年、世界がコロナ禍に翻弄される中で五島、茨城、渋谷の中高生達が置かれた状況に悩み苦しみながら、それでもやれることをやろうと足掻く。星を同時に複数で観る。彼らにとってそれは、今できるなかで唯一外と繋がれることだった…。 心に残るシーンはたくさんある中で、特に天文部顧問の綿引が「失われたって言葉に抵抗があった」と語るのが印象的だ。実際に新型コロナの影響で生徒から多くが奪われた、失われた。修学旅行や最後の大会、おしゃべりまで。でも「彼らの時間がまるごと何もなかったかのように言われるのは心外」と。私も当時の娘の時間と重ねて、その憤りはよくわかる。 個人的に、地元長崎の五島列島が舞台なのも懐かしかった。島で暮らす円華にとって、長崎の小中高と八月九日は登校日なのがあたりまえだった私にとって、全国的にはそうではない方が多数なのだと知った時は衝撃だった。普段田舎と都会程度の違いはあれど、そこまで差はないと思っていた。場所が変われば日常も変わる。
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