
橘海月
@amaretto319
2025年8月27日
いつかの人質
芦沢央
読み終わった
#ミステリ
3歳の時に、予期せぬ誘拐の被害者となった愛子。その時の事故で失明した彼女は中学生となり、友人とのライブへ出かけた先で再び誘拐され…。被害者が痛めつけられる様が微に入り細に入り描かれていて辛い。一方で、才能がない者への引導の渡し方も辛く、色々とやるせない話だった。
漫画家になりたいと言う割には、明らかに努力不足な人に対して、厳しくを超えて意地悪に言ってやりたいという気持ちもわからなくもない。でもこれは、その人の背景も含めての嫉妬もあるでしょ?とも。じゃあ死ぬほど努力しても才能がなく、環境に恵まれない人にも同じ事を言うの?言わないくせにとも。
この話の肝は「なぜ彼女は二度目の誘拐をされたのか?」で、そこがミステリのホワイダニットとなっている。ある台詞から早い段階で「もしかして…?」と気づいたものの、まさかそうではないだろうと思いたかった。だって、それは、それだとあまりにも救いが無さすぎる。