橘海月 "目には目を" 2025年11月19日

橘海月
橘海月
@amaretto319
2025年11月19日
目には目を
目には目を
新川帆立
人を殺めた少年Aは、少年院を出てすぐ被害者の母親に殺された。母親は「死には死をもって償ってもらう」と言い放ち「目には目を事件」と言われるようになった。少年Aの居場所は、少年院で同じ班だった少年Bが漏らしたと思われた。ライターの仮谷は、元少年院ミドリ班の五人に当時の様子を聞き、誰が少年Bだったのか、真相を追求しようとするが…。 読み進めるにつれ、少年院での少年達の様子が徐々にわかり、彼らが犯した犯罪や、少年院を出た後の暮らしも明確になってくる。普段は少年ゆえに匿名でしか報道されない彼らの生々しい生活や、犯した罪の重さに比べて軽い認識に眩暈がしそうになる。だからこそ後半のあれは衝撃で、ある意味納得だった。 誰が被害者の母親に情報提供したのか?消去法で一人に絞られるも消えない違和感。情報提供者の行動に理解はできるが、私は納得も応援もできなかった。だって彼がそうすることによって、これまでの被害者が加害者になってしまったのだから。その一点だけでも、彼は反省をあの形で表してはいけなかったと思う。
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