なしな "⾳を⽴ててゆで卵を割れなかっ..." 2026年1月1日

なしな
@pearna
2026年1月1日
⾳を⽴ててゆで卵を割れなかった
シホさんの書くエッセイが本当に好きで、例に漏れずトイブックスさんでサイン本を通販した。で、ようやく読み終わった。こんなに読みやすい、しかも「食」にまつわる(自分の好きなテーマの)エッセイなのに、なかなか一気に読めなくて、少しずつ少しずつ読み終えた。でも終わってしまうとさみしいので、もう少し残しておけばよかったかなという気もする。転職する前、仕事中暇なときに、シホさんの更新されたエッセイやインタビューを消化するのが好きだった。通勤電車で読むこともあった。最近は全然そんな暇がなくてかなり溜めてしまっている気がする(それでも割と意識して読んではいるのだけれど)。 この読みやすさは私にとってはお茶漬けである。サラサラと食べやすく、あたたかで腹にも溜まり、味の種類も無限にある。食欲と読書欲は似ているかもしれない、と今思った。 シスターフッドを感じる文章が好きなのもあって、『水餃子』が好きだ。『先生』もよかった。シホさんと同い年なので、過ごしていた時代がリンクしていて自分の記憶と鮮やかに重ねられるのは特権だと思う。あの頃、東京でこんなふうに生きていた同い年の女の子という、遠くて近い存在が私のなかにある。こんなに生々しいエッセイを書いて、身を削り消耗しないわけがないのに、大丈夫なのだろうかと思う。思うけれど、書かずにいられないという衝動もわかる。エッセイってほんとうにおもしろくて、下手すると小説よりおもしろくて、それでいておそろしい。ノンフィクションとフィクションの塩梅が書き手に委ねられているから、楽しむこと自体が生きている人間を消費することに直結するようで、芸能人を推す怖さにとても近いおそろしさがある。 でも読まずにはいられないから、今年も次回を忘れずに触れていきたい。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved