
橘海月
@amaretto319
2025年12月19日
C線上のアリア
湊かなえ
読み終わった
緑に赤の装丁が『ノルウェイの森』を彷彿とさせる。物語の随所にも『ノルウェイの森』が登場し、色濃い森が息苦しい。
両親を失い高校3年間を過ごした叔母の家に二十数年ぶりにやって来た美佐。バラを育て編物をし、素敵な暮らしをしていた叔母の弥生は認知症となり、家はゴミ屋敷となっていた…。昔の日記に女性達の苦悩が偲ばれる。
主人公が再開した元カレが、さながら『ノルウェイの森』の主人公のように、スカしているのも味わい深い。あの頃皆が同じ本を同時に買っていたのは想像に難くない。村上春樹を特に好きでもなかった両親の本棚に、なぜか『ノルウェイの森』だけはあったもの。

