感じるな考えろ "水中の哲学者たち" 2025年10月15日

水中の哲学者たち
「哲学対話」のファシリテーターを務める、若き研究者の哲学エッセイ。哲学とは、答えのない問いに対して普遍性を探る営みだとすると、哲学対話はそのプロセスを他者と開いた形で行うきわめて実践的なアプローチだと思う。 例えば「うさぎとは何か?」と問われると、私はまずミッフィーのような絵を思い浮かべる。しかし、それがそれぞれのうさぎなのかを考えた瞬間、うさぎは言葉の向こうへ遠ざかってしまう。 この本が面白いのは、そうした「わかりあえなさ」に立ち会う著者自身の体験が丁寧に描かれているところだ。場面描写がそのまま心情描写として機能していて、読んでいるうちに、まるで対話の場に同席しているかのような感覚になる。
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