
うみ
@uroffd
2026年1月2日
日刊イ・スラ 私たちのあいだの話
イ・スラ,
原田里美,
宮里綾羽
読み終わった
@ 図書館
私の家から出ていってしまう前に、何でもいいから言葉で説得したかった。どんなことでも思いつくままに言った。
「私の愛できみの人生はもっと豊かになるよ!」
するとその人は、よくわからない、と言いたそうな顔になった。
内心ではすごく図々しいと思っていた、と後日聞かされた。
そうとは知らずに力んで言葉を重ねた。
「本当だよ……」
その人は「わかった」と言って笑みを浮かべながら、私の家から出ていった。笑うときと笑わないときとで、表情の差が大きい人だった。だから、笑うのを見るとうれしくて死にそうになった。
玄関のドアが閉まる。
ドアの内側で私はもう一度つぶやいた。「本当なんだから……」
(中略)
私はまっすぐに尋ねるだろう。本当に良いと思わないかって。私が恋人で、きみはどれだけ良いと思っているのかって。
だけど信じることはできそうになかった。私が私であることが嫌になる日が数えきれないほどあったから。