ちとせ "世界はきみが思うより" 2026年1月1日

ちとせ
ちとせ
@4wsdig
2026年1月1日
世界はきみが思うより
新年一発目は絶対絶対おもしろい本読みたい!と思ってたので寺地はるなさんと決めてた!(4年連続なのでもはや恒例行事) タイトルから「世界はきみが思うより捨てたもんじゃないよ」的な話を期待してたんだけど、まさしくそういう話で、陳腐な表現だけど心を洗濯したような気分。 ・オムレツ、あるいは 冬馬の父親、き、嫌いなタイプすぎる…!!もう何もかもが嫌いすぎる!!愛人に作らせた飯を!?何も知らない息子に!?食わせて!?最悪!! え〜〜〜人が見られたくない秘密を勝手に暴いて、「そんなの私たちは全然気にしないよ!」って押し付けるのは、本当に優しい世界でしょうか…?ホラーではないですか?思春期ゆえの幼さだとは思いますが被害者も思春期なんだから暴力的ではないですか? でも寺地作品ではその無神経で押し付けがましい優しさとやらを肯定的に描かないから…好き… ・木曜日のサンデー さりちゃん!さっきの話の未登場無神経女が主人公!ていうか時枝の写真流出の流れ、いとこのクラスメイト手癖悪すぎないか!? そしてそのいとこの言い分、幼くて傲慢でクラクラするけど、実際高校生なんて子どもだしな…という気持ちもある……でも事情を話して親から絞られたほうがいいと思うが… 紗里自体はなんか自罰的すぎて見ててしんどかった。付き合うとかじゃなくても水田と交流続けておくれ。 ・プウンドケーキ 冬馬と時枝、仲良くなってる〜!いや前編で既にかなり仲良さそうだったけども! 「子どもに大人のかわりをやらせちゃいけない」、まったくもってそのとおりで、子どもに大人の役割を押し付けて「えらいね」で消費するなんてあっちゃならねえことなんだよな…でも高校生でそれを理解してる時枝はすごいよ、なんなんだ… 冬馬のお母さんは読者から見るとかっこよくてすごいんだけど、冬馬がまだ小さかった頃には子どもの無理に気づけんかったんやなあ…という気持ちもある。 ・恋とレモネード 水田と紗里、しんどいなあ…好意と欲望がつながらないの、どういう感じなんだろう。 それでもいいから、と傍にいることにしたとして、たとえば水田が不意に性欲を覚えたときにそれは紗里以外の相手で発散することになるんかな。紗里が傷つくことを思って我慢してくれるんかな。 ・チョコレートサンドイッチと未来 冬馬と時枝、恋愛だったの!?そんな…仲良くなる過程もずっと見てたはずなのに全然気づいてなかった…今思えば弓歌は気づいてたような気がするのに…自分の鈍さにびっくりしちゃう… タイムマシンがあったら小さい頃の冬馬に会いに行って勇気づけるのに、という時枝の言葉に「今言うてもらったからじゅうぶん」って返す冬馬が良かったな〜。言葉って、内容そのものよりもいつ誰に言われるかが大事ですからね… ・ピクニックバスケットの歌 「人にはそれぞれ事情があるんだよと諭す態で、痛みを訴える人の口をふさぐようなことはしたくなかった」めちゃくちゃかっこいい…めちゃくちゃかっこいいよ紗里…私もそういう人間になりたい… 冬馬と時枝も、紗里と水田も、それぞれがそれぞれの形で幸せでありますようにと祈って本を閉じられた。紗里と、冬馬の母親と菜子がそう祈ったように。それがすごく嬉しい。
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