
咲
@lunar_mare
1900年1月1日
花嫁化鳥
寺山修司
寺山修司の紀行文というだけで気持ちが高揚し、飲み込まれるようにして読んだ。
老婆と子どもしかいない島。
夕暮れ時のかくれんぼ。
鯨の子どもに戒名をつけて墓に入れる。
「イエス・キリストが青森で死んだ」という一文を読んだときには、人目も気にせず仰け反って笑ってしまった。
恐山の盲目の巫女がキリストの口寄せをする。
寺山修司の修辞にかかれば、虚構が現実に侵入する。
どこまで本当か分からないのに、彼の歩いたその土地で、私も夢を見たくなる。
話して歩いて蒐集し、金田一氏のごとく推理を組み立てるのが憎いところ。
楽しい読書だった。