
橘海月
@amaretto319
2023年10月4日
蒼海館の殺人
阿津川辰海
読み終わった
#ミステリ
読み応えがあった。今年読んだ個人的ミステリランキングでは『方舟』と並んで1位かも。次々と起こる事件、あっと驚くトリック、意外な犯人と解決に至るカタルシス。ミステリ小説を読みたい要素の全てがここにある。惜しむらくは、序盤が感傷的でやや退屈なくらい。
夏の事件を引きずる高校生の田所。同じく傷心の「探偵」である葛城がいる蒼海館を友人と訪れたが、肝心の葛城は部屋に引き篭り話そうとしない。名門葛城家は豪邸で、祖父惣太郎の四十九日のため、親戚と招かざる客が一堂に介していた。台風のため急遽泊まることとなった田所、その晩に離れで死体が発見され…。
この作品の面白さをネタバレせず語るのはかなり難しい。全体を通して言えるのは「意外性が至る所に散りばめられている」だろうか。最初の死体となる人物から、次の死体が現れる展開、犯人に至る些細な齟齬、意外な犯人にその行方。どれをとっても「そうきたか!」と唸ること必須。小気味良く騙された。
