
fuyunowaqs
@paajiiym
2025年2月20日

透明都市
リリア・アセンヌ,
齋藤可津子
読んだ
奇妙な書影に惹かれて手に取った。
(装画:トウナミ/装幀:大原由衣)
作者のかかえるさまざまな問題意識が自然と伝わってくる文章で、読み慣れないジャンルながらつまずくことなく最後まで楽しめた。SF・ミステリ風の寓話と受け取ったが、読んだタイミングが良くなかったかもしれない。
毎日、現実世界の秩序と信頼が暴力的なやり方で切り崩されてゆく一方で、この作品に描かれた事件は主人公の周辺でコンパクトにまとまっているため、思考実験というよりも近視眼的なエンタメのように感じられた。