mikechatoran "プレイグラウンド" 2026年1月2日

プレイグラウンド
プレイグラウンド
リチャード・パワーズ
1/1ようやく読了 本書は一人称部分の語り手トッド・キーンとラフィの友情の物語であり、海洋小説であり、マカテア島をめぐるポストコロニアル小説でもある。特にイーヴィー・ボーリューが海に潜るエピソードは美しく、映像を見ているようだ。そして、終盤にパワーズが仕掛けた大きな企みが明らかになり、大どんでん返しとは言わないが、読者を動揺させ、これまで読んできたことにいささか疑念を抱かせる。結末はハッピーエンドだが、私には物悲しく感じられた。小説内の現実でも、実際の現実でもこうしたことは起きなかった(起きない)だろうと知っているからだ(結末については読んだ人それぞれの感じ方がありそう。他の読者の意見を聞いてみたいところ)。それにしてもさすがはパワーズ、博識と作家の力量を存分に発揮しつつ、環境や技術、人間についてあらためて考えさせられる作品だった。
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