
釜飯
@yomitai
2026年1月2日
滅びの前のシャングリラ
凪良ゆう
読み終わった
2026年1冊目の本。絶対に年始に読む本ではないよなぁと思いながら一気に読んだ。
冴えない太った虐められっ子、裕福な家の美少女、反社のおじさんからシンママ、大金持ちの大人気歌手まで、立場も人生も異なる人々が等しく同時に死ぬまでの一ヶ月をどう生きるか、という話。
これだけ書くとすごくドラマチックな気がするが、世界滅亡するかも?いや、一部はもしかしたら生き残れるかも?という煮え切らない発表から始まり、馬鹿にして平然と仕事や学校に行っていた人々がじわじわと実感してじわじわと正気を失っていく感じがとてもリアルで恐ろしかった。
近い将来死ぬとわかっていたらどう動くか、というのは何度も考えたことがあるけれど、私はなんとなく、最期くらいはと自棄になって、自分の今までの人生とは無関係の無謀なことをやるんじゃないかと考えていた。この本の登場人物も滅亡を知る前と知る後とでは人が変わったように最期を生きるけれど、先に描かれるこれまでの人生の集大成を大事に生きる人が多く、自分の人生の繋がりのなさを痛感してしまった。ただ、【そうじゃない人】もたくさんいることが露呈するお話でもあるので、とっとと世界終わっちまえ、と思ったことがある人は読んだら生きるのが少し楽になると思う。
「怖いに決まってるだろう。でもこうなる前の世界より、ぼくはずっと自分が好きなんだ。前の世界は平和だったけど、いつもうっすら死にたいと思ってた」
