橘海月 "真実の10メートル手前" 2019年10月6日

橘海月
橘海月
@amaretto319
2019年10月6日
真実の10メートル手前
同じ主人公が登場する『王とサーカス』以前の話と後日談とが入り混じる。短編集なのでサクサクとストーリー自体は進むものの、じゃあこの後彼らはどうなるのか?何をどう思うのか?にはふれられず、読者は物語に取り残される。 全体的に読後感は良いとは言えない作品が続くものの、登場人物や謎の視点が魅力に溢れているのでそこまでは気にならない。言われてみればほろ苦い話が多いよねくらい。個人的には「名を刻む死」「ナイフを失われた思い出の中に」が特に胸くそ悪く、それ故に強烈に印象に残った。やりきれなさの凝縮。 ものすごくどうでもいいが、『王とサーカス』を読み終えてから『真実の10メートル手前』を読み、これから『さよなら妖精』を読むので、主人公がどんどん若返ってゆくのがおもしろい。シリーズものをあまりこういった読み方をしていないので、どこか新鮮な感じがする。
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