真実の10メートル手前
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tomo015123@asayou2025年9月15日読み終わった「さよなら妖精」で頭はいいけど猪突猛進な主人公を尻目に全ての真実を把握しているかの様な超然とした態度を取りつつ、その実一番損な役割を引き受けていた大刀洗を主人公とした短編集。社会人となり記者となった彼女は取材を重ねながら同時に同時に自身の傷も重ねていくが、どこかそうとしか生きられないといった諦めに似た印象も受ける。基本的に根は善人なので痛々しいが、彼女の想像力というか洞察力は群を抜いており、そうとしか生きられないというかそう生きるのが一番自然にも見えてしまう。誰しもが気づいていない真実に1番に気づき、短編集では基本的に彼女の中で出ている結論の傍証を取材するという変わったスタイルになっている。お気に入りというか一番痛々しいのは高校生カップルの自殺を取材する短編。油断しているとガツンとやられる。


橘海月@amaretto3192019年10月6日読み終わった#ミステリ同じ主人公が登場する『王とサーカス』以前の話と後日談とが入り混じる。短編集なのでサクサクとストーリー自体は進むものの、じゃあこの後彼らはどうなるのか?何をどう思うのか?にはふれられず、読者は物語に取り残される。 全体的に読後感は良いとは言えない作品が続くものの、登場人物や謎の視点が魅力に溢れているのでそこまでは気にならない。言われてみればほろ苦い話が多いよねくらい。個人的には「名を刻む死」「ナイフを失われた思い出の中に」が特に胸くそ悪く、それ故に強烈に印象に残った。やりきれなさの凝縮。 ものすごくどうでもいいが、『王とサーカス』を読み終えてから『真実の10メートル手前』を読み、これから『さよなら妖精』を読むので、主人公がどんどん若返ってゆくのがおもしろい。シリーズものをあまりこういった読み方をしていないので、どこか新鮮な感じがする。










