
津見
@tmr_kr
2026年1月2日
憧れの世界 --翻案小説を書く
青木淳悟
読み終わった
とても面白い。「耳をすませば」をもとにした中編翻案小説が2編収められ、なぜ、この翻案小説を書くに至ったかも明かされている。
ドハマリして一気に読んだ。小説部分はディテールにどっぷり浸って楽しんだ。
最終章は、青木さんの創作の秘密の一端を明かしてくれる章であり、かつ、翻案小説創作のススメとなっている。
以下引用です。
p.225
素材素材と繰り返すのも申し訳なく、題材・モチーフとすべきかとも思うけれど、結局体験としてどう出会うかも創作にとって意味があるのだろう。そのものに触れて浸りこむといった過程を経て、「これ面白いかも!」と漠然と感じるものが小説化するのに適していると考える。それはいわば外から小説(=作者)の側に侵入してくるウイルスとでも考え、無自覚のまま感染し潜伏期間を経て発病へと至れば、書く体勢が整うのだ。
p.226
「なんでこんなに面白いんだろう」
とまず感じたら、どこがどうだからと理由を突き止めるよりは、その興味が持続する状態こそが重要だろう。以上を踏まえると、素材を素材として対象化する必要さえなく、「侵される」とか「浸っていられる」類のものが小説との相性がよさそうだ。