よこ
@fiana0526
2026年1月2日
実力も運のうち 能力主義は正義か?
マイケル・サンデル,
鬼澤忍
かつて読んだ
ハーバード大学の政治学者マイケル・サンデル教授による現代社会を《分断》する能力主義(メリトクラシー)研究。
人種や性別、貧困など世の中には様々な差別や偏見があるが、唯一肯定される差別が《学歴》だ。有名大学の入学者は誰よりも努力をした結果であり、彼らの実力は正当に評価されるべきと能力主義のもとで多くの人は考える。
しかし、米国アイビーリーグの大学入学者の多くは所得上位1%の家庭出身者であり、生まれた瞬間から恵まれた勉学に勤しむ教育環境が整えられていた人々だ。
能力主義は、非成功者は努力しなかったがゆえの《自己責任》であると強者の驕りを生み、敗者に《あなたが不平等な環境にいるのは制度の問題ではなく、あなたの努力不足であり失敗だ》と常に語りつづける。あなたの成功は《実力》なのだろうか? それは《運》ではないのか?
新自由主義のもと格差が固定化するなかで、
成功者が《ノブリス・オブリージュ》的に公共心を持たないと、さらに分断は加速する。
その解決策はサンデル自身も見出だせず、ただ《謙虚になれ》というだけだ。
どうすれば《謙虚》になるのか。かなり暗澹たる気持ちになる。

