
mimimal
@bk5555
2026年1月3日
モスクワの伯爵
エイモア・トールズ,
宇佐川晶子
「金ピカのホールで『シェヘラザード』に聴きに行ったり、書斎で『オデュッセイア』を読んだりしたところで、人は自分の潜在意識を発揮することはできない。広大な未知の世界へ出ていってはじめて自分の力を最大限に発揮できるのだ」(P.516)
…32年にわたる軟禁生活を送った主人公のロストフ伯爵の言葉が心に沁みる。
「自国内への追放という概念を我が物にしたのはロシア人が最初だった」(P.223)
…ロシアでの軟禁はさぞ暗く残酷なものかと思いきや、ホテルでの生活の様子はどこか温かみも感じる。
豪華な食事、ホテルの従業員や友人との交流、宿泊客との思わぬ関係性への発展など。
今回の年末年始休みのお供で、読み応えある一冊でした。