モスクワの伯爵

モスクワの伯爵
モスクワの伯爵
エイモア・トールズ
宇佐川晶子
早川書房
2019年5月23日
7件の記録
  • gato
    gato
    @wonderword
    2025年6月21日
    ◆映画『グランド・ブダペスト・ホテル』を見て思いだした本 その① 映画は面白かったんだけど、結局はゼロみたいな出自の人間がグランド・ブダペスト・ホテルに迎え入れられるにはベルボーイにでもなって成り上がるしかない、客として迎え入れられることはない、というところにあえて目を瞑って、高級ホテルを古い時代の善なるものの象徴として描くのはブルジョワ趣味がすぎるんじゃないの?と庶民としては首を捻ってしまう。そしてこの『モスクワの伯爵』を読んだときもだいたい同じ弱点が気になったのだった。 映画はグスタヴも貧民出身らしいことがほのめかされていたり、「ブロンド云々」のくだりでホテルの客層の浅薄さが表されていたりしたので、ホテルは完全な理想郷じゃないし懐古趣味だけで作られた作品でもないのはわかる。そしてこの小説のロストフは元貴族で、自分の財産とホテルがまさに接収されていく渦中におり、成り上がりのグスタヴの悲哀とはまた違う余韻を描いている。
  • Blue moon
    Blue moon
    @mimosamimi
    2025年6月10日
  • Kika
    @kika_books
    2025年6月10日
  • kisakisa
    kisakisa
    @kisa-kisa
    2025年4月13日
  • 白玉庵
    白玉庵
    @shfttg
    1900年1月1日
    まだ150ページ。ウェス・アンダーソンの映画のよう。私程度のロシア史の知識でもとても楽しい。 しかしながら、これ本当に史実的に正しい?といういやーな気持ちが時々浮上してくるのは、『パチンコ』で嫌な経験をしたから。その土地に暮らしていない人が、粗いリサーチを、ストーリーにリアリティを足すために適当にぶっ込んで、でも事実とは異なっているというのを目の当たりにしたから。ちょっとしたエキゾチシズムである。昨日、四方田犬彦氏が講演で『パチンコ』の悪口をちょっと言ってくれて(笑)すっとした。 私のロシアに関する知識量では、この小説がどれくらいロシア-ソヴィエトの人に受け入れられるものかはわからない。とはいえウェス・アンダーソン的なお伽話としては大変にチャーミングである。そういうお話が必要なときはある。
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