綾鷹
@ayataka
2026年1月3日
YABUNONAKA-ヤブノナカー
金原ひとみ
文芸誌元編集長・木戸悠介への性加害をネットで告発した女性をきっかけに、関係者8人の視点が交錯する群像劇。
告発を巡る加害者、被害者、その家族、同世代の作家、編集者、そして子供世代の視点から、それぞれの主観で物語が描かれている。
読み進めるたびに考えることが多すぎて、
でも答えが出なくて、読み切るのに時間がかかった。。
どの登場人物ももっともな考えを持っているように見えて、誰にも共感できない。
絶対に分かり合えないという絶望感に似た感情が湧き上がる。
自分の中に押し込まれていた怒りが思い出される。
何が正しいんだという答えが自分の中で見つからない。
むしろ読めば読むほど、安易に自分の考えを出すことが怖くなる。
自分の考えが偏っていることが浮き彫りになっていく。
私は無意識に誰かを傷付けているのではないかと不安になる。
時代に合わせて自分の考え方をアップデートする必要があるということはもちろんだが、一つの側面、方法だけで判断することは危険だと、自分の戒めとして残す。
ここまで考えさせられる小説は久しぶりだった。。
小説でこんなに多くのものを表現できるのか。。
2025年一番の小説だった。

