JUMPEI AMANO "生類の思想" 2026年1月3日

JUMPEI AMANO
JUMPEI AMANO
@Amanong2
2026年1月3日
生類の思想
生類の思想
藤原辰史
「Ⅳ たべる」、「Ⅴ まじる」を読む。藤原さんが深い闇と形容する〈食べる主体〉の話、表皮、漏れ、重力の話など、知的な刺激に満ちた一冊だった。自分はこの本をどう解いていけるだろうか。 † 〈畜産の現場が消えていく、というのは[...]殺すことに向けてケアを続ける、という文化の担い手がいなくなる時代が、有史以来、初めてやってくる、ということを意味する。〉(177頁) 〈人間は、相手を食べるわけでもないのに大量に殺し、焼いたり捨てたり埋めたりする珍しい生きものである。〉(188頁) 〈食べものは噛んで飲み込めば終わりではない。飲み込んだあとを忘れてはならない。〉(205頁) † 〈私は、「二酸化炭素」が悪の表象として機能しすぎていることには違和感を拭えない。〉(218頁) 〈資本主義[...]石油資本[...]バイオケミカル産業[...]以上のような、的確なのだが、エリート臭の抜け切れない言葉では、人びとの腰は鉛のように重いままである。もっといえば、これらの噛み砕かれていない言葉もまた、高速回転的な抽象語のマシーンで世界を強引に説明する愚を犯すことになるのではないか。[...]「規則正しくレイプ」をする人間とはだれか。〉(224頁) 〈食べる、食べさせる、舐める、棲む、流れる、ぬぐう、入れ替わる。これらの動詞が相互に乗り入れる舞台である表皮は、つぎつぎに書き割りが変わるような流動的な舞台だからこそ、とらえどころがない。〉(235頁) 〈漏洩は基本的に忌避される。人間は、表向き破れない膜として暮らしている。[...]しかしながら、私たちが「生きている」と強烈に感じるのは、やはり体液が漏れ出し、こぼれ落ちるときだ。〉(243-244頁) 〈人間が棲まわれる存在であるということ、つまり、微生物にたかられる存在であることから、すでにその効力を失いつつある「人権宣言」を作り直すことはできないだろうか。〉(251頁) 〈あらゆる生命活動の「たかる」の原点にあった引力の根本とはなんだろうか。地球の重力である。〉(266頁)
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