nishii_books "ストーナー" 2026年1月3日

ストーナー
ストーナー
ジョン・ウィリアムズ,
東江一紀
初刊行は1965年 当時はほとんど注目されず、2000年代にヨーロッパで復刊・再評価、ニューヨーク・タイムズやジュリアン・バーンズらが「完璧な小説」「再評価に値する作品」と絶賛、日本語版は「第一回日本翻訳大賞・読者賞」受賞 参考(AI情報です) 『ストーナー』 ジョン・ウィリアムズ著の小説 主人公ウィリアム・ストーナーの平凡で静かな大学教師人生を章立てで追う作品 全17章で構成、各章が彼の人生の節目を淡々と描いている ・序盤の章(第1-4章) ストーナーはミズーリの貧しい農家の息子として生まれ、父親の意向で農学を学ぶため大学へ進むが、文学の授業に魅了され人生が変わる。恩師デイヴィッド・マスターズの影響で教師の道へ 第4章では第一次世界大戦後の大学生活と、突然の恋に落ちるイーディスとの出会いが描かれる ・中盤の章(第5-12章) 結婚し娘グレースが生まれるが、イーディスとの関係は早々に破綻 学内でホリス・ローマックスとの確執が始まり、授業配分やパワハラ的な対立(「第一次ストーナー・ローマックス大戦」)が発生 両親の死や娘との距離感、世界恐慌の時代背景を背景に家族の悲劇が深まる ・恋愛と対立の章(第13-15章) ウォーカー事件をきっかけにローマックスとの敵対が激化し、キャサリン・ドリスコルとの美しい恋愛が訪れるが、学内スキャンダルで破局(「第二次大戦」) 娘グレースは妊娠・アルコール依存に陥り、ストーナーの無力感が強調される ・晩年と終章(第16-17章) ローマックスとの最終対立(「第三次大戦」)で定年延長を阻止され、仕事の充実を失う 病に倒れ、死の床で人生を振り返り静かに息を引き取る。冒頭のソネットが象徴的に響く結末 主要登場人物一覧 ウィリアム・ストーナー: 主人公。農家出身の大学教師。人生の中心 両親(父・母): 農家の両親。ストーナーを大学へ送り出す デイヴィッド・マスターズ: 恩師。文学への目覚めを与える ゴードン・フィンチ: 生涯の友人。ストーナーを支える イーディス・ボス: 妻。結婚後精神的に不安定で関係悪化 グレース: 娘。父親との距離感が物語の悲しい軸 ホリス・ローマックス: 天敵。学内権力争いの相手。三度の「大戦」を引き起こす チャールズ・ウォーカー: ローマックスの助手。確執のきっかけ キャサリン・ドリスコル: 晩年の恋人。短い幸福な関係 主要テーマ ・人生の諦念と尊厳 ストーナーは大成功も大失敗もなく、ただ教師として生き抜く 普通の人生に潜む「静かな敗北」とその美しさを描き、読者に「これでいいのか」と問いかける ・学問への献身 文学教師として本と学生に捧げる姿が中心 大学という「小さな王国」での職務が、人生の意味を与えるが、権力争いに敗れる過程で、学問の純粋さと現実の残酷さを対比 ・愛と喪失の儚さ 妻イーディスとの破綻、娘グレースとの疎遠、キャサリンとの短い恋—allが成就せず、愛が「一瞬の光」として失われる 人間関係の脆さを象徴 主要象徴 ・農場と土 冒頭の農場はストーナーの起源で、「土に根ざした現実」と「文学という空想」の対立を表す 死の床で再び思い浮かべ、人生のループを象徴 ・シェイクスピアのソネット マスターズから教わるソネット("Bright star, would I were stedfast as thou art")が人生のテーマ曲 変わらぬ献身と不変の星のように静かに輝くストーナーの生き方を象徴し、冒頭・終章で回帰 ・三度の「大戦」 ローマックスとの対立を「第一次・第二次・第三次ストーナー・ローマックス大戦」と呼ぶ比喩 世界大戦を背景に、小さな学内の闘争が人生の縮図として、栄光なき戦いの無常を表す これらのテーマと象徴が絡み合い、ストーナーの人生を「完璧な悲劇」として昇華させています こんな人におすすめ ・派手なプロットよりも、静かで深い心理描写や人生の機微を味わいたい人 ・「冴えない」主人公の人生を追うことで、自分自身の選択や仕事・家族・老いについてじっくり考えたい人
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