roku
@mgm_6
2026年1月3日
傷の声
齋藤塔子
読み終わった
SNSで話題になっていて読んだ。
当事者視点、そしてアディクション(と言っていいのか)や精神疾患のものはつい手に取ってしまう。
なんでなんだろう。長いこと気になっている。
著者の表現のちからに圧倒されつつあっという間に読み進めた。どうしても感覚的には理解できないアームカット。信田さよこさんの著者の中で「自傷はある意味究極のマインドフルネス」というような表現があるが、まさに当事者にとって自傷行為がどういうものなのか?が綴られている。心が飛んでいかないように、生きるために傷つける。
途中までは筆者視点の体験、途中からは母と兄の対話も含めた構成になっていく。
自分と同じ環境で育ったはずの兄、自分に対しての行為を思い出さない母、没交渉の父。人はその人の物語の中で生きていることはそうなんだけど、そのかわりに筆者が引き受け続けてきたものに深い悲しみを感じた。
終盤、兄側の幼少期の受け止め方があまりにも違い、自分が書き綴っていることは被害妄想なのでは?と苦しむ著者が、声を届けられるのは自分しかいないと覚悟を決めて書いてくれたことに賞賛を送りたい。