
talia
@talia0v0
2026年1月4日
男性育休の社会学
中里英樹,
早川宏美
買った
読み終わった
ひと月ぐらいかけてやっと読了!難しかった…😵 けどおもしろかったし、最後まで読みたいと思わせてくれるものがありました。
表やグラフがいっぱいで作者はきっと数値化の人📈📊
『はじめに』に書いてるのですが作者は男性育休を研究して今本を出しているものの、当時自分が育児をするタイミング(1998, 2001)で育休は取らなかったそう。その後在外研究中に育児休業に関する国際研究ネットワークを紹介され、セミナーに参加したり、平日の夕方に子どもとゆっくり時間を過ごす多くの父親たちや、子どもが生まれて勤務日数を減らす多くの父親たちを見て「男性の育児休業」の重要性にようやく気付いたという。
第1章と2章は概要。男性育休の取得率の低さや、構造についての説明。落合恵美子の『21世紀家族へ』を読んだことあるとなんとなく聞いたことあるな…という感覚になる気がする。なんと恩師の一人らしい。帯も書いてもらってますね🙌
第3章は父母別の育児休業にまつわる量的データ。この辺からおもしろくなると感じたがグラフを読むのが苦手な友人は苦痛だったそう。育休を取得しなかった男性千人とかに対して育休をとった男性がたった1,2桁の量的データで意地でも分析してやるという執念を感じた章。好きです。💪
第4章は日本で実際に育休を取った(それも単独育休!)男性たちのインタビュー👨🍼 ここが質的社会調査という感じです読み応えありました。
第5章では日本の育休制度に触れながらドイツ、ノルウェー、スウェーデンなどで実践されているパパ・クオータ(父親の育休取得を促進したと言われている交代制の仕組み)について説明。
その次の第6章ではなんと実際にスウェーデン、ドイツに赴いて、現地で単独育休を取得する男性たちにインタビューをしています。ここも「視座が違う!」と思う部分と「日本に住んでる男性と同じ悩みを抱えている」と思う部分が絶妙に共存していておもしろかった。
第7章、8章は日本の政治がどのように育児休業制度を改正し、男性の取得率が2020年にようやっと10%を超えるまでの道のりを説明する。
ここですが2020年を境に取得率がわかりやすく飛躍しており、21年に 13.97 → 17.13 → 30.1 → 40.5 と2025年目標の50%も夢じゃない!という状況はコロナ禍在宅勤務の影響もまあまあありそうなのですが、本書でコロナ禍についての記載は全く触れられていないのが少し気になりました。
あと待機児童問題にもチョロっと触れられるけど2016年の「保育園落ちた日本死ね」からの変化みたいな話題もなかったので、ちょっと国会の議事録だけをデータソースにすると上澄みっぽい分析になるのだなとも感じた。この辺は研究を続けられるなら是非2冊目の本で触れていただきたいところです🙏
第9章で全体のまとめ、おわりに、という感じでした。
論文なのかな? 違うのかな? 位置付けがちょっとわからなかったのですが(🙇♀️)難易度高めながらも多くの男性(男性!)に読んでほしいと思う本でした。
特に7,8章の国会や内閣政府の動きについて読んでるとジロウさんの『日本のふしぎな夫婦同姓』に通じるものを感じ、「何があってもパパ・クオータは導入したくないし、それ以上に選択的夫婦別姓の導入をも阻止したいのだな…」と実感するなど_(:o 」∠)_
そういや以前『男性危機(メンズクライシス)?』という本を読んだのですが、この本に「男性学(Men's studies)の入り口の一つに“男の子育てを考える会”の運動がある」という話があるんですが、全体的にメンズリヴの社会運動は人数が少なすぎてフェミニズム運動ほどの力にならないのかなぁと思い出すなどした。
読んだ本の内容が繋がった瞬間だった。楽し〜〜〜!
しかし私が読んでもあんま意味ないのよ!
男性が読んでくれよ!!!
色んな人に読んでもらうにはまず読んだ人の感想が必要…だとは思うのでちょっとキャッチーに感想を書きました! 『男性危機?』とあわせておすすめです!

