泡沫(うたかた) "ペンギンの憂鬱" 2026年1月5日

ペンギンの憂鬱
ペンギンの憂鬱
アンドレイ・クルコフ
読了した。  淡々とした日常の背後に不気味さがちらつく。物語が進むにつれ人として求める平凡な日常が顔を覗かせる。一方でその日常に染み込んでくる異質さがだんだん大きな影となっている。  自分一人では世界は回らない歯車のようであるがその歯車の種類や時の流れは歯車自身しか知らない。ペンギンと共に過ごし、二つの孤独が同じ空間にあるこの独特な状態がある意味理想であったのかもしれない。動物園のペンギンという自然でもペットでもない状態と主人公の精神状態が共鳴しているように感じた。
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