
碧衣
@aoi-honmimi
2026年1月5日
まぶた
小川洋子
読み終わった
かつて読んだ
飛行機で隣同士になった老婆の思い出と突然の死。それが男が眠るのが難しい飛行機の中で眠りへと導いてくれる物語だ──。
みすぼらしい見た目に似合わないピンクのマニキュアをした野菜売りの老婆が野菜と共に置いていった名前の分からない中国野菜の種はやがて生長し、夜に光を放つ…これってこんなに奇妙な話だったっけ?短編集は覚えている話とほとんど忘れている話に差があっておもしろい。
「バックストローク」の背泳ぎの選手だった弟と彼のためにすべてを捧げる母親。そして放置される夫と他のきょうだいという構図は『凍りついた香り』と類似していることから何かロールモデルがあるのだろうかと気になった。
表題作は語り手の15歳の少女と逢瀬を重ねる中年男性N。少女と二人きりの時はロマンチックな雰囲気を醸し出せるNがその外側に出ると情けなさと滑稽さが露呈して、それにこちらが共感性羞恥を感じて居た堪れない気持ちになる。

