まぶた
21件の記録
蔭山@kie_doors2025年10月26日読み終わった15歳の少女が、髪を美しく整えていて、紳士的だけど陰のあるおじ様と逢瀬を重ねながら、彼の頼りないかっこ悪い姿の数々を見ることになる表題作「まぶた」など、どれも美しく語りながら微妙にいや〜な気持ちになる短編小説8篇。

もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年10月19日読み終わった続きから。 読みはじめたらあっという間に読み終えてしまった。どれも好みだった。 特に気に入ったのは「お料理教室」で、私がひそかに収集しているなんとなく奇妙でとんちきな出来事を小川洋子の文才で整えると不思議で美しい物語に仕上がるお話。 「匂いの収集」は恋愛小説だと思ってたら残りわずかの頁でジェットコースターのようにホラーテイストで締めくくられて薄寒い余韻に包まれる感じが楽しかった。 「リンデンバウム通りの双子」は老齢の双子の兄弟の自宅を訪ね、彼らが送ってきた人生が想像以上に過酷であったことにうちのめされた主人公が足を悪くしてアパートから外出できなくなったハインツを背負って階段を降りて外に連れ出し、思い出の場所を見ているうちにまるで自分が経験したかのように双子と同化した瞬間がよかった。 表題作の「まぶた」はまぶたのないハムスターのことが心配になった。 病変したまぶたを切り取る描写とか、眼球がずっと剥き出しのままで大丈夫なのか?など。 新潮文庫版の表紙の少女が着ているのがスクール水着だよね?と読後にふと思い、Nという男が一気に気持ち悪くなった。 プールに行ったふりをするために水着でシャワーを浴びる15歳の少女を眺める中年男性、どんなに身ぎれいにしていたとしても気持ち悪いよ。









もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年10月18日読み始めた『飛行機で眠るのは難しい』と『中国野菜の育て方』の二つを読んで満たされた気分になったので一旦しおりを挟んで閉じた。 どちらも私の好きなタイプの物語で読みながらうれしくてニヤニヤしてしまった。 残りの物語もきっと好みのだといいな。








aino@aino82025年9月27日読み終わった再読。初読のように新鮮だった。『バックストローク』という話が大好きで、今回はいちばん最初に読んだ。収容所の職員のためのプールが出てきて恐ろしく思った。あの劇的(だと思っている)な瞬間が映像になって脳内で再生される。 語り手や登場人物の国籍や、物語の舞台が曖昧なのがとてもよかった。またきっと読むような気がする。


菜穂@mblaq_08252025年5月10日読み終わった本のある暮らし積読家読書会すみれ元々信頼のおける作家さんだとは思っていましたが、その期待は予想以上でした。 独特の世界観なので好き嫌いは分かれるでしょうが、言葉では表せない空気感を言葉で表現されているのがさすが小川洋子さん。 不穏だけど、読後に残る不快感はなく心にそっと光を灯してくれるような短編集でした。






ひとしお@hitoshio_shio2024年3月17日読み終わった夢と現実の間のような、少しでも目を離したうちに崩れてしまいそうな雰囲気の短編集で、どこかひんやりとした空気感が心地良くてどんどん引き込まれた。「まぶた」、「詩人の卵巣」、「バックストローク」が特に印象に残ったけれどどれも好きだった。








