
ちくわ
@stuntman-kent
2025年12月31日
カラー版 名画を見る眼2
高階秀爾
読み終わった
本書を手に取るまで、美術館で何十分何時間も同じ絵画の前に立ち続けている人の心情があまり理解できなかった。しかし、ひょっとしたらその熱心な人達は、絵画そのものを隅々まで眺めているのではなく、作者の芸術に対する探究心、反骨精神といったattitudeを絵画から感じ取り、自分なりに整理するのに時間を要していたんじゃないかと気付いてしまった。技術はそのattitudeから生じる副産物であり、名画を鑑賞することは、時間を超えて先人のattitudeを受け止める行為なんじゃなかろうか。そう考えると、今まで自分がなんとなく美術館に立ち寄り、なんとなく好みな絵をみつけて、なんとなくポストカードを買って帰る行いが、非常にもったいないことをしていたように思えてきた。
カンディンスキーは芸術作品と音楽の類似性を論じていたが、ヘヴィメタルに置き換えると自分にはわかりやすかった。メタルはジャンルが細分化されていること、一定の技術力を求められていることのイメージが先行されるが、メタル愛好家はその重低音から演者の主張や生き様を受け止め共感する。芸術とは、メタルなのではなかろうか。