
えむ子
@hks_emk
2026年1月8日
人形館の殺人 <新装改訂版>
綾辻行人
読み終わった
うーん、面白かった。異色のミステリー、と令和の時代に読んだせいで思えないのがかなり悔しい。後発の同系統の作品を通ってしまってる弊害がこんなところで。当時に生まれていれば、そして読んでいれば間違いなく声を上げて喜べる驚きに満ちた作品だと思う。実際今読んでも過分な驚きをいただいたのは間違いないのだ。
⚠︎ここからネタバレ⚠︎
かなり悔しい点は、死人が出る(子供は別)前の時点で、あ〜こりゃ語り手が信用できないパターンの物語だな、と察せられてしまったところ。入院への言及の無さ、神経衰弱を思わせる語り手、育ての母との異様な近さ、献身。
精神を病んでて自分で手紙を送ってるんじゃないか?という疑問が早い段階で出てしまい、その後蔵で起きた密室の事件についても、(当然館シリーズだから隠し部屋や通路を期待しつつ)語り手の自作自演ならこんなに楽なことはないなと思ってしまう。
罪についても、玄関前の置き石、電車の音、亡くなっている産みの母、父の態度。この辺りの情報だけでこりゃやったな〜と思えてしまった。
子どもの「……くん」に関しては普通に置き石が弾けて近くに居た子どもに当たったのかなと思ってた(水はそのとき流れた血と予想)から、そこは全く別なんかいと驚いた。有り難い。
実際事実が明らかになっていく過程で十角館ほどの驚きはなかったなあと思ってしまったんだけど、まさか。まさか島田まで妄想だったなんて!!!
最高の驚きだ〜〜〜!!!そこから語られる真実は驚きと納得をいっぺんに運んでくれて最高だった。
そうだよな、全部自作自演ならアパートの住人たちが全員列車事故の被害者と同じ苗字ってなんかよく分かんないもんな…と。
そして架場の兄が恐らく二番目の罪の被害者だったことも、マジか〜〜〜!!!と横転。どっちつかずの態度の理由もオッ……となって最高だった。てっきり自作自演だと気付いていて、でも指摘すると精神状態が悪化する恐れがあるから聞き役以上にならない立ち位置に居たのかなと思ってたのだ…架場〜〜〜!食えねえ男…メロい。
島田はよ来いや!お前フッ軽が取り柄やろ!と憤っていた自分に反省。まだ館シリーズは2作目なので許してほしい。島田はいつだって来てくれる男…(なはず)
『クイズは解くより作る方が何倍も難しい』という言葉通り、綾辻先生すっげぇ〜と脱帽でした。いつも驚きをありがとう…

