
碧衣
@aoi-honmimi
2026年1月8日
ブラフマンの埋葬
小川洋子
読み終わった
かつて読んだ
水かきのある短い手足、胴の1.2倍ある尻尾、ボタンのような鼻。
地上ではやんちゃだが水の中では音もなく泳ぎ、時折、思慮深い目をする。ブラフマンはまさに謎そのものだ。
芸術家に仕事場を提供する〈創作家の家〉を管理する僕と森からやって来たブラフマンとの短い日々。
初見に読んだ時は気付かなかったけど、僕が好意を寄せる雑貨屋の娘との関係は早い段階から相容れないものだなと感じた。そもそも彼女には列車に乗って彼女に会いに来る恋人がいる訳だし、彼女からしたら僕の存在は店のお得意様でその上、車の運転を教えてくれる良くて友人止まりな関係に過ぎないのだろう。その彼女の踏み越えられたくない領域を僕は踏んでしまったことで悲劇は起きたという解説にはなるほどと思った。
じゃあ、彼の命は犠牲になるためだけに存在したのだろうか。
そうだとしたらあまりにも虚しすぎる。
