感情交差点 "むかしのはなし" 2026年1月8日

むかしのはなし
むかしのはなし
三浦しをん
短編集。「ロケットの思い出」と「花」が特に好きだった。 「花」の語り手が、実をつけず花びらの積もらない花のことを「なんてさびしい花を、サルは作ったんだろう」と評するのがよかった。三浦しをんが描く寂しさの表現が好きだ。 「夕闇のなかを通りすぎていく、電車の窓の明かりを見たときのように」寂しくなる(『きみはポラリス』)とか、「火でできた花を空に咲かせようと、最初に考えついたのは誰なのだろう。夜空に咲いた花を初めて見たとき、その人物は何を感じただろうか。思いもかけず、自分が寂しいものを作りあげたことに、驚きはしなかったのか」(『月魚』)とか。
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