しん
@sin
2026年2月4日
同志少女よ、敵を撃て
逢坂冬馬
読み終わった
第2次世界大戦、独ソ戦の物語。
物語だけど実話も盛り込まれていて、丁寧で膨大な下調べを感じる。ドイツにもソ連にも思い入れがない日本人(わたしだ)が読んでも面白い。さすが本屋大賞。さすがアガサクリスティー賞。
攻めてくるかもしれないから防戦のためにも武器は必要だ、と政治は言う。そういう意見が少なくないからこそ今はもう戦前なのだと思う。戦争は有事。平時では善良な一般市民が、有事には泥棒になったり、強姦したり、裏切ったりするが、こと戦争では殺人すらも合法になる。その薄気味悪さがイヤで、私は戦争になったらさっさと死んでしまいたい気もするが、子どもを置いてはいけないし、子どもに手をかけてまで死にたいと思えない。そうなるとなにをしてでも生きるしかなく、食べ物を盗み、強姦を見てみぬふりをし、知人友人を助ける余裕がなく見捨てて進む、みたいなことが起きる。その世界線に生きる希望が見つからないんだよ。
憲法改正をめぐって、数日後に選挙を控えている。戦争に向かって進んでいくような、この世界情勢のなかでこの本が流通していて誰でも読めるって凄いことじゃないかい?そう穿ってしまうくらいには今は戦前だ。





