寝癖
@keso24
2026年1月2日
自然のものはただ育つ
イーユン・リー,
篠森ゆりこ
読み終わった
リーの文章からは、ときどき、独特な寂しさの波が寄せてきて、心の奥の秘密の場所をしめらせる。「独りでいるより優しくて」を読んで以来、敬愛する作家である。その敬愛の所以の、その遥かな遠さをみた。呪われた才能に対する畏敬の念を抱く。
言葉を寄せつけない悲しみを、言葉をもって迎え入れること。
徹底的に受容される場所としての底。取り換えられていく場所としての底。
深い暗闇のなかを走る筆先に散る火が天体を描くさまを見つけては、まさに、言葉で言い表すことのできない感動を受けてきた。マスターピースと呼ばれる作品たち。
この本はそういった星のひとつに数えられる。

