プールに降る雨 "存在しない女たち" 2026年1月11日

存在しない女たち
存在しない女たち
キャロライン・クリアド・ペレス,
キャロライン・クリアド=ペレス,
神崎朗子
著者がしゃべってるような文体。「むかつく」とかくだけた表現もあって小難しい感じではない。 世の中に蔓延するジェンダーバイアスを数々のデータを用いて示していく。 第1部 第1章 除雪作業は車道優先に行われるが、トリップチェイン(短距離の移動を連鎖的に行う移動パターン)が多い女性が利用する歩道は後回し→転倒事故のリスク→医療費増大。 第2章 あらゆる場所で性的暴力の危険に晒される女性。女性用公共トイレの不足→膀胱感染症・尿路感染症のリスク→医療費増大。女性の、公園やジムの利用のしづらさ・女性スポーツへの投資不足→骨粗鬆症のリスク→医療費増大。 女性の安全対策は優先順位を下げられがち。長期的に見ればコスト削減につながるという経済的メリット。 第2部 第3章 無償労働の多くは女性が担う。男性と比べて労働時間が長くなるため、うつ病や不安症などの発症リスクが高くなる。女性はケア労働と両立するため、賃金格差のあるパートタイムで働かざるを得なくなる。不十分な有給出産育児休暇。職場は仕事と余暇しかない身軽な労働者に合わせて設計されている。ケア労働者を可視化し、それに合わせた職場作りをしなければならない。 96ページから引用。“イギリス議会下院では、出産休暇中の女性議員たちは「ペアリング制度」を利用できることになっている。これは、病気や出産休暇や在外などの事情によって採決で投票できない議員と、対立する立場の議員がともに欠席することを取り決める、下院の慣習だ。” なんだこの制度は。しかも、べつに法律ではないので守らなくてもいいらしい。
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